みなさんは彼岸花と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?

けして珍しくて見る機会がなかったり、高価で手に入りにくかったりする花ではないので、
割と身近な花だと認識されているのではないでしょうか。

身近ではありますが、では曼殊沙華とはどう違うの?と聞かれると、
明確に答えられる人は少ないでしょう。

そもそも曼殊沙華という花を、彼岸花と関連付けて認識している方は少ないのかもしれません。

若い方や、あまり花に興味のない方は、
彼岸花はわかっても曼殊沙華という名前はあまり聞いたことがない、という可能性もあります。

それでは今回は、彼岸花について下記の情報をお伝えしたいと思います。

  • 彼岸花と曼殊沙華の違い、同じ花なのか
  • 生態や特徴、呼び名の種類
  • 彼岸花の毒性
  • 不吉なイメージの背景
  • 彼岸花を自宅で活けることは可能なのか

彼岸花と曼殊沙華の違いは?同じ花違う花?見た目や特徴の違いは?

結論から言うと、彼岸花と曼殊沙華は同じ花です。

曼殊沙華は、辞典にも載っていますが「彼岸花の別名」という位置付けです。

彼岸花は、鮮紅色と呼ばれるような赤い花をつけ、夏ごろから彼岸の頃(秋)までにかけてよく見られるようになります。
お彼岸の時期に盛りを迎えるので「彼岸花」と呼ばれているわけです。

一方「曼殊沙華」という呼び名の由来は、主に仏教に使われる「サンスクリット語」にあります。

実は、この仏教的観点からは、曼殊沙華は伝説上の花であり、白くて柔らかい花を咲かせると言われています。
天界の綺麗な花ということで、おめでたいことを象徴するとも言われていました。

伝説上の話ではなく現実に、白い花をつける彼岸花も存在します。

厳密に言うと、この白い彼岸花というのは、純粋な彼岸花ではなく、
鍾馗水仙という花との交配によって発生した品種になりますので、仏典的な意味合いでの曼殊沙華とは違っていることになります。

仏教的には、曼殊沙華=白い花 ですが、実生活上の認識では、曼殊沙華=赤い花・白い花という認識になります。

彼岸花と曼殊沙華の違いは?呼び方が違うだけ?別名や他の呼び名は?

彼岸花と曼殊沙華に物理的な違いはなく、
ネーミングの違いなだけであることはお分かりいただけたかと思います。

では、他に違う部分はないのでしょうか?
また、別の呼び名もあったりするのでしょうか?

まず、他に違う部分はないのかについてですが、
これに関しては特にないと言えます。

彼岸花と曼殊沙華は、同じものを指す呼び名であり、物自体は全く同じです

白い彼岸花を実際「シロバナマンジュシャゲ」と呼びますし、一般的な赤い花の彼岸花を
そのまま曼殊沙華と呼んでいるだけですので、特に違いはありません。

そして、他にも別名があるのかについてですが、
まず「彼岸花」という呼び名が和名であるので、別に学名も存在します。

彼岸花の学名は「リコリス」と言います。
正式名称は、リコリス・ラジアータ。

少しこの分野に詳しい方や専門家の方は、普段からリコリスと呼んでいるかもしれませんね。

そして、このような正式なネーミングや学名とは別に、彼岸花のイメージからつけられている別名が
いくつか存在します。

主に、彼岸花の持つ不吉なイメージに由来してつけられており、

  • 地獄花(じごくばな)
  • 剃刀花(かみそりばな)
  • 狐花(きつねばな)
  • 蛇花(へびのはな)
  • 捨子花(すてごばな)
  • 幽霊花(ゆうれいばな)
  • 毒花(どくばな)
  • 痺れ花(しびればな)
  • 葉見ず花見ず(はみずはなみず)
  • 雷花(かみなりばな)
  • レッドスパイダーリリー
  • ハリケーンリリー・・・など

なんだかおどろおどろしい異名が、かなりたくさんありますね。

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この他にも、方言や地域性により、呼び方・異名は1000以上もあると言われています。

彼岸花や曼殊沙華は縁起が悪くて不吉?摘んで持ち帰ったら毒がある?

前述の大量の異名からも分かるように、どうも彼岸花には不吉なイメージが付きまといます。

なぜ、このようにネガティブな印象が定着しているのかというと、
そもそも彼岸花には「毒がある」という部分が大きいと思われます。

毒と聞くと構えてしまいますよね。
しかし事実として、彼岸花には花・茎・葉・根など、すべての部分に毒があります。

少し専門的な内容になりますが、
彼岸花には、アルカロイドの一種とされるリコリンと呼ばれる毒性の物質が存在していて、
もし口にしてしまった場合、嘔吐や下痢といった症状が出るのです。

大量に摂取した場合、神経系にも作用して麻痺が起き、最悪の場合死に至ることもある物質です。

こういった恐ろしい局面をもつことから、世間ではなんとなく不吉な印象を持たれていると言えるでしょう。

ただ、最悪の事態と言っても、
それは球根に換算して600個程度の大量の彼岸花の毒を摂取した際に起こる出来事ですので、
通常誤ってそれだけの量を摂ることはないですよね。

ですので、あまり心配しすぎる必要はありません。

それどころか、一方ではこういった成分を正しい知識で活用することで、漢方としての使用もされているのです。

もちろん、専門知識のない一般の方が自己判断で使用するのは厳禁ですが、
危険すぎて近付くのも厳禁!というほどの花ではないと認識しておいてくださいね。

また、不吉なイメージをより増長させているのは、
彼岸の時期に咲くことにより、お墓参りなどを連想させるためでしょう。

お墓参りやお彼岸というと、先祖供養などを連想し、
なんとなく死の気配が漂いますよね。

このことが、漠然とネガティブな印象を人々に抱かせたと言えます。

しかし、いずれにせよ「イメージ」がマイナスであるだけで、花そのものは美しいですし、
彼岸花に不運な出来事を起こさせる力があるといった根拠はありません。

かつては

「彼岸花を飾ると親が早死にする、家が火事になる」

などの言い伝えがありましたが
これは毒のある彼岸花に、子供を近付けさせないようにするための方便であったと言われています。

また、彼岸花の鮮明な紅色や、花の形がどことなく炎の燃える様子に似ていることから
このように言われていたという説もあります。

どちらも、事実関係は証明されていませんし、
純粋に彼岸花を飾り鑑賞を楽しみたいということであれば、堂々と飾って大丈夫です。

公園や、公共の施設などの管理されている場所に咲いているものは勿論NGですが、
道端や川原に咲いている彼岸花を摘んで持ち帰って、自宅で活けても全く問題はありません。

花や茎などを口に入れたりしない限り、鑑賞する分には安全ですので、
お子様などの手の届かないように管理していれば、安心して飾っておいて大丈夫です。

 

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まとめ

比較的身近な存在である彼岸花ですが、実は意外と知られていない生態や背景がありました。

なんとなく危険と感じていた方や、マイナスイメージから嫌悪感のあった方も、
今後少し見方が変わるのではないでしょうか。

仏典の曼珠沙華の言われのように、
不吉な迷信とは逆に、おめでたいことを運んできてくれる可能性だってないわけではないですよね。

これを機に、道端やお店で見かけた際には、
こういう咲き方をしていたのか~とか
白い曼珠沙華も普通に川原に自生するのか・・・、という風に
少し愛でてみるのも楽しいと思いますよ。

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