就職活動を終え、無事に内定をもらってひと安心している学生のみなさん。
来年の3月までに、卒業に必要な単位は全て取得できそうですか?
「もしかしたら単位を落として留年かも…」と心配な方もいますよね。
万が一、卒業できなくなってしまった場合、内定先の会社へどのように連絡したらいいのでしょうか。
今回は、「専門学校を卒業できない時の内定先への連絡の仕方」について、下記の内容を中心にお話ししたいと思います。
- 専門学校を卒業できない時の連絡は?内定先の会社への伝え方。
- 専門学校を卒業できない!内定辞退の連絡方法やお詫びの言葉。
- 専門学校を卒業できない時にやるべきことや注意することを徹底解説!
専門学校を卒業できない時の連絡は?内定先の会社への伝え方
まず、内定先の会社へ伝えるまでのプロセスは3段階あります。
1. 決められた時期までに卒業できないのが確実かどうか
就職活動で会社の試験を受ける時に、新卒であれば必ず「〇〇年3月に卒業見込みのある者」といった言い回しで社員を募集することが多いと思います。
つまり、卒業式を迎える3月までに必要な単位を取得しておけば良いのです。
- 「卒業までにあと何単位足りないのか」
- 「3月に卒業できないのが確実なのかどうか」
- 「他に単位を取得できる方法が残っていないか」
もう一度よく確認して検討していくことが大切です。
2. 専門学校の先生に相談したか
確実に卒業単位を取得するためには、必須科目の単位を落とさないようにするのが一番ですが、もし単位を落として卒業が見込めないと判断した場合は、学校の先生に一度相談してみましょう。
基本的に、既に受けた試験の結果を覆すことは難しいですが、先生によっては追試や補講などを設けて単位を認めてくれる場合もあります。
柔軟な対応をしてくれる学校も多いので、まだ諦めずに先生または学校の窓口などに相談をしてみるのも良いでしょう。
3. 卒業後に内定先の会社で働くことを希望するか
1、2でお話ししたことを確認し、それでも3月中に卒業ができないと判断したら、できるだけ早めに内定先の会社に伝えるようにしましょう。
会社に連絡する前に確認しておきたいのが、「卒業できたら内定先の会社で働きたいと思っているかどうか」です。
ほとんどの学生は、留年が決まったら内定を辞退することが多いですが、やはり諦めきれないという方もいますよね。
そこで、「卒業できず留年が決まったが、将来的に内定先で働くことを希望したい場合」に、会社へどのように連絡したら良いのか、詳しくご紹介したいと思います。
まず連絡の方法は、「電話」で行います。
採用担当の方に直接連絡をし、3月に卒業ができない旨を伝えましょう。
伝え方の例は、以下のような内容を参考にしてみてください。
- 「お世話になっております。私、来年度入社に内定しております〇〇専門学校の〇〇と申します。内定に関するご相談をしたく、お電話いたしました。」
- 「このたび、私の努力不足により、卒業に必要な単位が3月までに取得できる見込みがなく、卒業できなくなりました。」
- 「必須科目の単位を取得し、卒業できる予定の時期が〇月頃になりそうです。」
- 「このようなご迷惑をかけ、大変申し訳ございません。しかし、私は御社の○○な点に魅力を感じており、入社を強く希望しております。お許しをいただけるのであれば、卒業まで入社時期を猶予していただくことはできませんでしょうか?」
- 「もしくは再度、入社試験を受ける機会をお願いすることはできますでしょうか?」
- 「また卒業が確定するまでの間、インターンシップやアルバイトとして受け入れていただくということは可能でしょうか?」
学校を卒業できないことを内定先に伝えた場合、残念ながら「内定の取り消し」とされてしまうことがほとんどです。
内定が取り消されてしまうのは悲しいですが、単位が取れないのは本人の努力不足と見なされてしまいます。
特に、内定先が大企業であればあるほど、取り消される可能性は高い傾向にあります。
しかし企業によっては、お願いをすれば卒業するまで入社を待ってもらえることもあるようです。
まずは電話で、卒業できないという事と、卒業したら入社したいという意思を伝えてみてください。
採用担当の方の都合が良ければ、直接会って相談できる機会を作ってくれることもあります。
どのような判断をしてくるかは会社によりますが、会社側が決めた判断に対しては、素直に受け入れるようにしましょう。
専門学校を卒業できない!内定辞退の連絡方法やお詫びの言葉
次にご紹介するのは、「卒業できないため、内定を辞退する時の連絡方法」です。
せっかく採用試験を受けて内定までもらえたのに、辞退を伝えるのはとても言いづらいことかと思います。
でも、採用試験の準備や学生のサポートをしてくれた会社の方に対して、最後までしっかりと自分の言葉で伝えることが大切です。
まず、内定辞退の時の連絡については「電話」で行います。
伝え方の例としては、以下のような文言を取り入れながら、自分なりの言葉を考えてみましょう。
- 「お忙しい中、失礼いたします。来年度入社を予定しております○○専門学校の〇〇と申します。」
- 「来年度の4月から入社を希望しておりましたが、恥ずかしながら、卒業に必要な単位が取得できず、3月までの卒業が叶わなくなりました。」
- 「学校の教授にも相談をいたしましたが、卒業までにもう1年かかることになりました。」
- 「内定をいただいておきながら大変恐縮ではありますが、このたび内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。」
- 「企業説明会や採用試験などの際には大変お世話になりましたが、このような結果となってしまい、申し訳ございません。」
- 「直接お伺いして、お伝えしなければならないところですが、取り急ぎお電話いたしました。」
内定辞退を伝える時のポイントは3つ
あります。
1. 卒業できない理由や状況を相手に分かりやすく、かつ簡潔に伝える
2. 1の理由から内定を辞退したい旨を伝える
3. 内定先の会社の方へのこれまでの感謝とお詫びの言葉をあわせて伝える
お詫びの言葉を伝える時に好ましくないのは、「ダラダラと言い訳や未練の言葉を並べる」ことです。
卒業できない理由を伝える時には、「恥ずかしながら」や「努力不足により」といった表現にとどめる程度とします。
部活動やアルバイトのほうに力を入れすぎていた、長く体調不良が続いていた、家庭の都合で学習時間が取れなかったなどという理由が背景にあるかもしれませんが、そこまで詳細に伝える必要はありません。
今回の相手に伝えたいのは「内定の辞退」ですので、そこを伝えられればOKです。
こちらからの言葉が分かりやすく伝われば、会社の方からも丁寧な対応をしてくれることと思います。
専門学校を卒業できない時にやるべきことや注意することを徹底解説!
卒業単位が足りず、専門学校が卒業できないことが決まったら、留年ということになります。
単位不足による留年となると、次年度採用の就職活動で、印象や評価の面でマイナスになる可能性があります。
今回は内定取り消しになってしまった学生のみなさんも、次は無事に卒業して希望の会社に入れるように、以下のことに注意して学生生活を過ごすようにしましょう。
1. 足りない単位を確実に取得できるよう、学業に励む
まずは、卒業するのに必要な単位を確実に取る努力をしましょう。
必須科目はもれなく履修し、その他にあと何単位足りないのか調べてから、履修登録をしてください。
履修登録の時は、卒業単位ギリギリの単位数ではなく、少し余裕を持って登録しておくことをオススメします。
万が一、単位を落としてしまったら、また留年ということにもなりかねません。
登録の際は、単位が取りやすそうな科目を友人に聞いてみたり、教授などにも色々と相談してみると良いと思います。
2. 次年度の就職活動も早めに始める
専門学校での勉強と同時進行でやらなければいけないのが、就職活動です。
もともと内定していた会社が、卒業まで入社を待ってくれているのであれば別ですが、内定を取り消された学生の方は、次年度採用の就職試験を新たに受けなければいけません。
できるだけ早めに、希望の会社についてリサーチをしたり、企業説明会にも積極的に参加したりすることが大事です。
また、留年している学生が注意してほしいのが、履歴書や面接対策です。
他の学生よりも1年多く学生生活を送っているので、面接の時に「留年している理由」を聞かれることが多いです。
「勉強が面倒でおろそかにしてしまった」というような、あまりに正直な理由を言うと、会社への印象が悪くなってしまいます。
会社からは、「仕事の場面でも、面倒だと投げやりになる人だ」と思われてしまいますので、単位不足で卒業できないという事実を認めた上で、できるだけ前向きな表現を考えるようにしましょう。
【例】アルバイトに時間を使い過ぎて、勉強がおろそかになってしまった。 ↓ 将来は食品開発の仕事に携わりたいと考えており、食品販売のアルバイトを通して、食品の知識や社会経験を早く身につけたいと思っていましたが、本来取り組むべき学業との両立ができず、留年してしまいました。
しかし、この反省を生かして1年間努力し、学業では評価の高い成績を取り、アルバイトでもさらにスキルアップできるようになりました。
【例】体調不良が続き、勉強をする気になれなかった。 ↓ 昨年は、体調不良が何ヶ月も続いた時期があり、授業にも出られないことが多かったため、必要な単位を取得することができませんでした。 しかし、体調不良の原因が分かり、入院して治療をしました。
現在は回復しており、健康に問題はありませんので、この1年間は今までできなかった勉強に集中することができました。
3. 資格等の取得
卒業に必要な単位数が少なくて済む場合は、学生生活にも少し余裕があると思うので、資格等にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
中には、専門学校での試験や実習を通して、既に何か資格を持っている方もいると思います。
例えば2級の資格があるなら、ワンランク上の1級を目指してみたり、同じような分野でも違う検定試験を受けたりすると、就職活動でもアピール材料にできます。
また資格だけでなく、インターンシップやボランティアなどで興味があるものがあれば、積極的に参加してみましょう。
私も学生時代にインターンシップに参加しましたが、その経験がアピール材料になり、無事に内定をもらうことができました。
まとめ
単位不足で卒業できないことは、自分だけの問題ではなく、内定先の会社にも迷惑がかかってしまうことになります。
ただ、卒業できないことが決まったとしても、この反省を次にどうつなげるかが大事です。
1人で抱え込まず、学校とも相談しながら、卒業に向けて前向きに活動していきましょう。