日本には年賀状や暑中見舞い、寒中見舞いなど季節の挨拶と呼ばれる文化だけでも結構な種類が存在します。
そして、日本人らしいと言えば日本人らしい事象ですが、それぞれにマナーやルールが存在しています。

年々、季節ごとに便りを出す人は減っていますが、年賀状はまだまだ習慣として出している人も多いですよね。そんな年賀状にも暗黙のルールがあります。

年賀状のマナーとして最もメジャーなものは「喪中の人には年賀状を送らない」というものでしょう。
一般常識として周知されてはいますが、それでもうっかり出してしまったというケースは、実は非常に多いのです。

そこで今回は、喪中の人に出してしまった年賀状や、郵送のミスに関する対処法についてご紹介いたします。

喪中の人に年賀状を出してしまったら郵便局でキャンセルや取り戻し方法は?

喪中はがきが届いていたにも関わらず、うっかり年賀状を出してしまった経験のある人は、実は結構存在します。

喪中はがきは、通常11月中旬~12月初旬に届くものですが、日々忙しく、年賀状の作成が年末ギリギリという人も多いですよね。
そうなると、喪中と知ってからタイムラグがあるため、チェック漏れが起きやすくなります。年賀状作成の段階で防げることが一番なのですが、うっかりミスというのは誰にでも起こり得ます。

また、年末に人が亡くなることも、もちろんありますよね。その場合、喪中の連絡が年賀状を投函してしまった後になることも大いにあり得ます。

このように、年賀状を出してから喪中だったことに気付いた場合、何か手の打ちようはあるのでしょうか。

結論から言いますと、対策は存在します。

まず、ポストに投函したばかりのタイミングや郵便局に提出した直後という、まだ配達にまわされていないであろうタイミングで気付いた場合の対処法についてお伝えします。

実は、配達作業に至っていない年賀状は「取り戻し請求」という手続きによって、キャンセルすることが可能なのです。
この取り戻し請求は、配送状況によって可否が変わってしまいますが、早期発見であれば取り戻せる可能性は高いと言えます。

取り戻し請求の方法ですが、通常はとてもシンプルで簡単な手続きとなっています。

  • ポスト投函の場合は、取り集め担当の郵便局に電話をかけ、取り戻し請求したい旨を伝える
  • 郵便局の窓口で出した場合、その郵便局に電話して、取り戻し請求したい旨を伝える

どちらの場合も、郵便局員がその後の指示を出してくれるので、従うだけでOKなのですが、気付いたのが営業時間外で電話が繋がらない場合もありますよね。

その際は、翌日の電話受付時間になってすぐに掛けるか、直接郵便局へ出向くのがベターです。
郵便局によっては、電話受付が終了していても時間外窓口が開いている局もあるので、どうしても心配な場合は直接窓口へ行くと良いでしょう。

また、取り戻し請求時には本人確認書類が必要となります。
身分証の持参を忘れないようにしましょう。

さて、年賀状をはじめ、郵便物には配達にいくつかのプロセスがあります。

ポスト→取り集め担当郵便局(集配局と言います)→各市町村の大きな郵便局(街中の小さな郵便局ではなく、地域を代表する本局のことです)→配達先の都道府県の大きな郵便局

のように、数ヶ所を経由し届けられる仕組みになっていますので、取り戻しをどの段階でできるかは、申請するタイミングによって変わります。

取り戻し請求は、実は手数料がかかるサービスです。

ただ、上記プロセスの「集配局にある状態」までで止められた場合は、手数料はかかりません。
手数料が発生するのは、集配局を出てしまってからの取り戻し行為に対してです。

集配局を出た後にかかる手数料は

  • 配達郵便局に請求の場合410円
  • その他の郵便局に請求の場合570円

となりますので、予め注意しておきましょう。

年賀状の場合、締め切りまでに出せば元旦に配達してもらえることが確定していますよね。つまり、出してから元旦直前までは郵便局に保管されているということになります。
住所にもよりますが、出してから数日経っていても、元旦前であれば止められる可能性はかなり高いのです。諦めずに聞いてみるだけの価値はあると言えますね。

注意点として、集配局で取り戻せたとしても、タイミングによっては消印が押されてしまっている可能性もあります。
その場合は、そのはがきや切手は無効になってしまいますので、再利用はできません。

また、年賀状というのは大勢の人が同時期に大量に出すものなので、年末の、郵便局が最も忙しい時期に取り戻し請求をしても、平常時のようにスムーズに進むかは分からないとも言えます。
もちろん、請求として受け付けてはくれますが、時間がかかったり、なかなか確認ができなかったりという事態もあり得ますので、少し覚悟が必要ですね。

ただ、時間や費用がかかってでも止めたい!という場合は、こういったサービスがあることを覚えておくと安心です。

スポンサーリンク

喪中の人に年賀状を出してしまった!お詫びするべき?方法や文例は?

喪中の人に年賀状を出してしまった場合、上記のように配達前であれば郵便局側への働きかけで止めることも可能ですが、配達済みであろうタイミングで気付いてしまった場合、どう対処すればよいのでしょうか。

次は、喪中の人に年賀状を出し、実際に届いてしまった場合にとるべき行動についてお伝えします。

社会人として、ミスに気付いたのにそのままにしておくというのは、重篤なマナー違反ですよね。
これは仕事でも日常生活でも同じです。
知らないふりを決めとおすのではなく、きちんとお詫びをすることが大切なマナーです。

年賀状も同様、誤って喪中の人に出してしまったのであればお詫びをするようにしましょう。

年賀状を喪中の人に出してしまった際のお詫びは、以下のように進めるとスマートで相手にも不快感を与えずに済みますよ。

  • 気付いた時点でお詫びの電話を入れる
  • さらに、年が明けてからお詫びの言葉を添えた寒中見舞いを出す

たったこれだけのことですが、するのとしないのでは大違いです。

寒中見舞いという文化に馴染みのない人も多いでしょう。
寒中見舞いというのは、一般的に、松の内が明けると言われる1月7日、8日ごろ~立春(2月4日)までに出す季節の挨拶状のことなのですが、事情により年賀状を出せなかった人への挨拶としても利用されることがあります。

この寒中見舞いの「年賀状の代わりのような役割」を利用し、喪中なのに誤って年賀状を出してしまった不手際を詫びると良いでしょう。

ただ、寒中見舞いという性質上、上記の期間(松の内が明けたころ~立春)以外にお詫びをしたいときには不向きとなります。

その場合「喪中見舞い」という手段もあります。
喪中見舞いは通常、単純にお悔やみの気持ちを伝える手段なのですが、年賀状を誤って送ってしまった際のお詫びを添える手段としても使えます。

喪中見舞状は送る時期などの定めがないため、寒中見舞いを出せない場合にも有効です。

ただ、喪中見舞いに関しては、最近生まれた比較的新しい手法なので、馴染みのない方も多いのが現状です。文章などをよく考えて送ることが大切になってきます。

それでは、実際にお詫びの言葉を送る場合の文例をご紹介します。

 

【例】
寒中お伺い申し上げます。(寒中見舞いの場合はこの言葉で始めましょう、喪中見舞いの場合は不要です)
厳寒の折、(暖冬とは言え……などと、気候に合わせて変えましょう)いかがお過ごしでしょうか。

先日は、 存知あげなかったとは言えご服喪中に新年のご挨拶を申し上げ、大変申し訳ありませんでした。
遅ればせながら、謹んで〇〇様のご冥福をお祈りいたします。
寒さが厳しくなってまいりますが、くれぐれもお体ご自愛下さいませ。

 

このように、季節の挨拶・お詫び・お悔やみ・締めの挨拶を併せて記載するようにしましょう。

起きてしまったミスは仕方がないので、寒中見舞いや喪中見舞いを上手く使って、フォローをしっかりできると今後の関係にも影響が出ずに済むでしょう。

一度ポストに投函した年賀状や郵便物を止める方法は?確実にストップできるやり方

喪中の人に年賀状を出してしまったことに気付いた際、手の施しようがないわけではないことがお分かりいただけたことでしょう。

投函してしまった郵便物を止める方法は「取り戻し請求」の一手に尽きます。

誤ってポストに投函してしまったからと言って、ポストの前で郵便局員が回収に来るタイミングを待ち、事情を話し、出してもらうというようなアナログな方法は試さないでくださいね。

まず第一に、一度投函してしまった場合、ポストから回収するタイミングで物理的に止められたとしても、必ず身分証明書での本人確認が必要なのです。本人確認作業は回収担当の職員がするのではなく、窓口でおこなわなければならない規則となっているため、現場での郵便物ストップは難しいと覚えておいてください。

電話や窓口での「取り戻し請求」をおこない、スムーズな郵便物のストップをしましょう。結果的に成功率もかかる時間も、真っ当な方法に勝るものはありません。

関連記事はコチラ

 

まとめ

郵便物のミスは誰もが起こす可能性があります。特に年賀状に関しては、忙しい時期に作成することもあり、単純なトラップにもはまりがちです。
もし、喪中の人に届けてしまったり誤って投函したりした場合でも、救済措置があることを思い出してくださいね。

事前に止められるのが一番ですが、届いてしまったとしても正しいお詫びの仕方を覚えておけば安心です。

取り戻し請求や、寒中見舞いを上手に使って、年賀状などの日本独自の通信文化を楽しみ、円滑な人間関係を維持したいですね。

スポンサーリンク