ここ数年、台風による災害で家が壊れたり、流されるといった被害が増えています。
特に家のベランダ部分は、雨風が直接当たる場所なので、破損を受けやすくなります。
修繕を行う場合、戸建ての家であれば、火災保険などを使いながら自分ですることになります。
一方で、マンションのベランダについては、どのように対応するのが正解なのか、意外と知らない方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、台風でマンションのベランダの壁が壊れた時の正しい対応法について、下記のような事を踏まえながら、分かりやすく書いていきたいと思います。
- マンションのベランダの壁の修理代は誰が負担するか
- 壁が破損していたら、まずどこに連絡するか
- 壁が壊れた時の応急処置の方法とは
台風でマンションのベランダの壁が壊れたら修理代は自腹?相場は?
まず、マンションのベランダの壁ですが、一般的に「隔て板(へだていた)」と言います。
隔て板は、人の足で簡単に蹴破ることができる薄さでできています。
そのため、台風で強い風に吹かれて石や太い木の枝などが飛んでくると、隔て板が壊れてしまうことが多いのです。
もしマンションの隔て板が壊れてしまったら、修理代は誰が負担するのでしょうか。
自分の家のベランダだから、自腹?
自分の家と隣の家との間の隔て板だから、お隣さんと折半?
結論から言うと、「マンションの管理組合もしくは管理会社が負担」となります。
その理由は、マンションのベランダは「共用部分」という扱いになるからです。
共用部分というのは、マンションに住んでいる全員のものという意味です。
ベランダ部分は、その部屋に住んでいる人が自由に使うだけでなく、緊急時はマンションの住人全てが避難通路の一部として使う役割を持っています。
こういった共用部分が台風などの自然災害で壊れてしまった場合は、自腹で修理する必要はありませんので、安心してくださいね。
ただ、自然災害ではなくて、自分の不注意でうっかり隔て板を壊してしまった場合、自腹になるので注意です。
もし自腹で隔て板を修理する場合、修理代は3万円前後が相場となっています。
参考に覚えておきましょう。
台風でマンションのベランダの壁が壊れたら大家さんか管理会社に連絡?
マンションのベランダの隔て板が台風で壊れているのを見つけたら、すぐにマンションを管理している所に連絡をしましょう。
マンションを管理している所は、分譲マンションか賃貸マンションかによって、連絡先が変わってきます。
分譲マンションに住んでいる人の連絡先
分譲マンションに住んでいる場合は、「管理組合」に連絡をします。
管理組合とは、分譲マンションを購入した人全員が入る、みんなでマンションを管理していく目的で作られた組合のことをいいます。
管理組合に台風の被害状況を報告すれば、組合のほうで修繕の対応をしてくれるので、早めに報告をするようにしましょう。
賃貸マンションに住んでいる人の連絡先
一方で、賃貸マンションに住んでいる場合は、「管理会社」のほうに連絡をしてください。
管理会社は、マンションのオーナーである大家さんに代わって管理業務をしてくれる会社のことです。
大家さん1人だと、全ての住人への対応や管理が難しいことが多いので、マンションでは管理会社が管理していることがほとんどです。
万が一の時は、大家さんではなく、管理会社のほうに直接連絡すると、対応が早いです。
自分のマンションの管理はどこの会社がおこなっているか、あらかじめ調べておきましょう。
以上のように、住んでいるマンションが分譲でも賃貸でも、隔て板の修繕は個人ではなく、管理する団体などが行うことになります。
ちなみに、大きな台風による被害となると、自分だけでなく、他の家のベランダにも被害がたくさん出てきます。
そうなると、自分のベランダを修理してもらう順番が来るまで、しばらく時間がかかるかもしれません。
早く直してもらいたい気持ちはあるかと思いますが、修繕は管理組合や会社に任せて、気長に待つようにしましょう。
台風でマンションのベランダの壁が壊れた!応急処置はどうする?
壊れた隔て板を修繕してもらうまでの間、自分とお隣さんのベランダがお互いに丸見えの状態になってしまっています。
短い間の辛抱とはいえ、洗濯物などのプライベートなものがお隣さんに見えてしまうのは、すごく嫌ですよね。
また、防犯面でも不安を感じる人は多いと思います。
こういった場合は、お隣さんから自分のベランダが見られないように、応急処置をしておくのが安心です。
具体的な応急処置の方法ですが、壊れて穴が空いてしまった所を「ブルーシートやベニヤ板、段ボール」などで隠すのがオススメです。
その場合、風で飛ばされないようにガムテープで貼るか、ヒモで縛っておくなどして、しっかりと固定しておきましょう。
特にベニヤ板が飛んでしまうと、マンションの下を歩いている人がケガをする危険があるので、注意が必要です。
ちなみに、応急処置をしている間は、
- 隔て板の周りに物を置かない
- 防犯対策のため、ベランダの窓のカギを忘れずに閉める
- 応急処置をしておく旨を、お隣さんにも事前に伝えておく
といったことをしておくこともポイントです。
隔て板の周りについては、避難通路の一部になっているため、法律で物を置いてはいけない決まりになっています。
また、修繕のために業者が立ち入る時の邪魔にもなるので、近くに置かないようにしましょう。
⇒ ベランダの隔て板の修理費は台風の被害なら保険が効く?アパートは?
まとめ
マンションのベランダ部分が壊れた時の対応法は分かりましたか?
最近は、自然災害が増えているので、もしかしたら自分のマンションでも被害を受けるかもしれません。
今回ここでご紹介したことを参考にしながら、万が一に備えておきましょう。