公開日 : 2019年11月8日 / 更新日 : 2019年11月6日
3月といえば、卒業シーズン。 桜吹雪のなか友達と一緒に撮った卒業写真は、一生の思い出ですよね。
学生時代の大切な思い出の一枚として、大人になってからも大事に残している人も多いのではないでしょうか。
女の子の卒業式の定番の一つに、袴がありますよね。 スーツやワンピースを着る人もいますので、もちろんそれでもいいのですが、個人的には小学生の卒業式には袴がおススメです。 どうしてかといえば、スーツやワンピースはこれから着る機会があっても、袴を着るのは卒業式だけ。 袴を着た写真を見たら、大人になってからでも一目で卒業式の写真だって分かりますよね。
それに、中学生や高校生になると制服があるので、卒業式はあっても袴の出番はありません。
袴は、卒業式という特別な日を彩る、特別な服装です。 女の子をもつお父さん、お母さんは、ぜひ袴を着せてあげてください。
でも、いざ袴を着せようと思っても、なかなか普段着る機会もないので、いろいろ不安ですよね。
そこで今回は、小学生の女の子が袴を着るときのポイントを3つのテーマでまとめてみました!
卒業式を控えた娘さんを持つお父さん、お母さんはぜひ参考にしてみてくださいね。
- 袴にブーツを履くなら靴下?上履きに合うタイツやストッキングが良いの?
- 袴にブーツを履くなら着丈はどうする?上履きに合わせて長めにする?
- 小学校の卒業式で袴をはく時注意することは?トイレや歩き方など徹底解説!
袴にブーツを履くなら靴下?上履きに合うタイツやストッキングが良いの?
袴を着るとなった場合、気になるのが足元。
今は草履よりもブーツを合わせるのが主流ですよね。
では、ブーツの中に履くものは何がいいのでしょうか?
外ではブーツでも、卒業式を行う体育館など室内では上履きという学校が多いですよね。 靴を履きかえることも踏まえて、候補を5つご紹介します。
それぞれメリット・デメリットと私が勝手に採点したおススメ度★も5段階でつけました。
どれが一番合うか、参考にしてみてくださいね。
足袋・タビックス
足袋・タビックスのメリット
足袋・タビックスのデメリット
- 寒い
- 履きにくく、慣れていないと気になる
- ブーツだとそもそも足袋が見えない
- ブーツに合わせる袴の着丈と合わない
- 普段使わないのにもったいない
おススメ度★
袴には、足袋。 おばあちゃん世代は、特にそう思っている方が多いですよね。
でも、ブーツに合わせるとしたら、★は1つ。
足袋は草履とセットで履いてこそのアイテムなので、ブーツには合いません。 形は足袋のままだけれど伸縮性のあるタビックスという商品も最近は多くありますが、ブーツのときはそもそも見えませんので、やはりおススメしません。 特に卒業式が行われるのは、多くの学校で3月上旬。 まだまだ寒さが厳しいですよね。 さらに、会場は体育館など広い場所で行うので、暖房もほとんどききません。
そんなとき丈の短い足袋だと、防寒対策としては不十分。
また、足袋は普段使いしにくいので、わざわざ卒業式の1日だけのために新調するのは、もったいないですよね。
タイツ
タイツのメリット
- 防寒対策にはイチオシ
- ブーツとの相性も良し
- 普段使いしていることが多い
タイツのデメリット
- トイレに行ったときなど脱ぎにくい
- 脱ぎにくさから着くずれの危険も
おススメ度★★
足元からお腹まですっぽり履けるタイツ。
防寒対策としてはイチオシですが、★は2つ。 なぜかと言えば、タイツの脱ぎにくさです。 卒業式は、朝から午前中いっぱいかかる学校がほとんど。 当然、途中でトイレに行くこともありますよね。
普段着なれていない袴+タイツだと小学生の場合、手間取る可能性大です。
着くずれてしまった場合も、お父さんお母さんもすぐにはヘルプにも行けないかもしれません。
せっかくの晴れ姿が着崩れてしまったら台無しです。
ストッキング
ストッキングのメリット
- 多少の防寒効果もあり
- ブーツを脱ぐときも脱げにくい
ストッキングのデメリット
- トイレに行ったときなど脱ぎにくい
- 脱ぎにくさから着くずれの危険も
- 履きなれていないと伝線しやすい
おススメ度★
ストッキングのデメリットはタイツと同じく、脱ぎにくいこと。 さらに、防寒効果がタイツよりも見込めません。
そして一番は、伝線の心配。
小学生でストッキングを履きなれている子は、ほとんどいないですよね。 慣れていない袴に、さらに不慣れなものは追加しないのが無難。
そんな3つの理由から★は1つです。
白い靴下
白い靴下のメリット
- 普段使いしているアイテム
- 丈が長いとブーツを脱ぐときに一緒に脱げにくい
白い靴下のデメリット
- ブーツとの相性がよくないこともある
- 丈が短いとブーツを脱ぐときに一緒に脱げやすい
- 丈が短いと寒い
おススメ度★★★★
白い靴下なら、普段使いしているお家も多いので、わざわざ用意する必要もありません。 ただ選ぶときに、絶対に気を付けてほしいのが丈の長さ。
靴下の丈が短いとブーツを脱ぐときに一緒にスポッと脱げてしまう危険が!
短い靴下の場合は、防寒対策の意味でも不十分。
靴下を選ぶなら、必ずハイソックス以上にしてあげてくださいね。
ただ、ブーツの色味が濃い色の場合、真っ白な靴下だと写真を見返したときに急に色味が変わるので違和感があるかもしれません。
その違和感の心配から、★は4つ。
黒い靴下
黒い靴下のメリット
- 普段使いしているアイテム
- ブーツとの相性が良い
- 丈が長いとブーツを脱ぐときに一緒に脱げにくい
黒い靴下のデメリット
- 丈が短いとブーツを脱ぐときに一緒に脱げやすい
- 丈が短いと寒い
おススメ度★★★★★
ついに出ました!満点です。 黒い靴下が一番おススメな理由は、ブーツとの相性。 黒やこげ茶のブーツを選ぶお家が多いですよね。
真っ白より真っ黒の方が色味のギャップが少ないので、脱いだときの違和感も最小限に抑えられるはず。
さらに、黒の靴下なら、膝より上のニーハイソックスもありますよね。
それなら、防寒対策も抜群な上、タイツと違ってトイレのときも簡単。
以上のことから、袴とブーツのスタイルには、黒いハイソックスもしくはニーハイソックスが一番おススメです!
袴にブーツを履くなら着丈はどうする?上履きに合わせて長めにする?
袴は、あわせて履くものによって着丈の長さが違うことをご存じですか?
草履の場合
くるぶしが隠れるくらいの裾の長さがベスト。
ブーツの場合
足首のあたりにくる裾の長さがベスト。
上履きに合わせて着丈を変えるべき?
袴の着丈を上履きに合わせて考えると、草履の場合の長さがスタンダードではあります。 ただ、ブーツに履き替えたときにはどうしても着丈が長すぎる印象になります。 足元のスタイルに合わせて着丈を決めた方がバランスよく綺麗に着こなせるので、どこで写真を撮るタイミングが多いかによって、着丈の基準を考えてはいかがでしょうか?
体育館や教室など中で撮ることが多いなら、上履きに合わせて着丈は長めに。
屋外で撮ることが多いなら、ブーツに合わせて着丈は短めに。 個人的にはブーツもセットのトータルコーディネートを楽しんでほしいので、着丈は短めがおススメ!
上履きのときの違和感が心配なら、先ほどご紹介した黒の靴下を履けば、そんなに気になりませんよ。
娘さんとよく相談して、試着した上で着丈も決めてくださいね。
小学校の卒業式で袴をはく時注意することは?トイレや歩き方など徹底解説!
卒業式は本番の式が終わったあとも、ごはんを食べに行ったり、おじいちゃん、おばあちゃんに晴れ姿を見せに行ったりと、なんだかんだ一日がかりの一大イベントですよね。
せっかく着せてもらった晴れ着です。 着付けをしてもらってから脱ぐまで、一日を通して着くずれすることなく綺麗な状態をキープしたいもの。
どんなところに注意したらいいか、まとめてみました!
トイレ
一番不安なのは、きっとトイレですよね。 袴はスカートと同じ作りなので、いちいちトイレの度に脱ぐ必要はありません。 ただ、普段着なれているお洋服よりも、着物の袖も袴も丈が長め。
なので、うっかり裾や袖をトイレの床につく危険があります。
小中学校でも洋式トイレがずいぶん増えてきたようですが、和式が残っている学校も。 特に、しゃがまなくてはいけない和式トイレは、尚更注意が必要です。
和式だと絶対に無理!ということはありませんが、可能な限りは洋式トイレに行くことをおススメします。
上手なトイレの入り方
トイレに入るときのポイントをステップ1~ステップ5までの工程でお伝えしますね。
まず、ステップ3まではトイレの個室に入る前の処理、ステップ4からは個室に入ってからの処理です。
ステップ1着物の袖の処理
帯と着物の間に、着物の袖部分を挟み込む。
ステップ2袴の裾の処理
袴の裾を下から上に持ち上げて、また帯と着物の間に挟み込む。
ステップ3着物の裾の処理
着物の裾を下から上にめくりあげて、また帯と着物の間に挟み込む。
ステップ3、ここまでが個室に入る前の処理です。
ステップ4長襦袢の処理
ここからは下着が見えてしまいますので、必ず個室に入ってからしてくださいね。
同じように長襦袢をまくり上げて、また帯と着物の間に挟み込む。
こうして全てまくりあげれば、座ったり、しゃがんだりしたときに着物も袴も床につきません。
ステップ5
まくり上げた順番と反対順に、戻していく。 正しい順番はこうです。
長襦袢⇒着物の裾⇒袴の裾⇒着物の袖
トイレに行くときの大事なポイント
大事なポイントが2つあります。 ■挟むのは、「帯と着物の間」です。
うっかり間違えて、帯と袴の間に入れてしまうと着くずれの原因になる可能性あり!
■ 必ず1つ1つ順番にまくる。 面倒に思って、一遍にまくりあげようとするとそれだけ負荷がかかって着くずれやシワの原因に!
必ず丁寧にゆっくりと1つ1つ処理しましょう。
袴はボリュームのあるロングスカートのようなものなので、お家にもし似たようなお洋服があったら練習しておくといいですね。
歩き方
歩幅を小さく小股で歩くと袴姿をより一層きれいに見せられます。 そうすることで着くずれの防止にもなりますよ。 また、ガニまた歩きは禁止!
つま先を少し内側に入れるイメージで歩くといいですね。
階段の上り下り
教室から体育館へ移動するときなど、学校のなかで階段を上り下りするシーンは必ずありますよね。 特に袴の着丈を長めにした人は要注意! うっかり裾を踏んで、転んでしまっては一大事!
上手に上り下りするポイントがあります。
- 袴の両脇部分から両手を入れて、袴の裾を上に持ち上げる
- 上るときよりも下りるときの方が見えにくいので、下りるときは特に注意!
- 上り下りとも、慌てずゆっくり動く
階段の上り下りも、ロングスカートで練習しておくと安心です。
座り方
式典の最中、立ったり座ったりするシーンが何度もありますよね。
着くずれ防止のポイントは、3つ。
- 座る前に袴の後ろを持ち上げる
- 浅く腰掛ける
- 背筋を伸ばす
立っているときもそうですが、背筋がピーンと伸びているときこそ袴姿が映えるもの。
背もたれにダラーンと寄りかかるとだらしない印象な上に着くずれの原因になります!
食事の仕方
袴姿で食事をするときは、着物の袖に気を付けましょう!
着物の袖でうっかりテーブルの上のグラスを倒したり、お皿に袖が入ってしまったりしないように、腕を動かすときは反対の手で袖を押さえるのがポイントです。
写真の撮り方
写真を撮るときにも、着物ならではの注意点があります! うっかり無意識に手を高く上げたりすると着物の袖から長襦袢が見えちゃいます。
一生残る大切な思い出の写真だからこそ、写真を撮るときは3つ意識してくださいね。
- 背筋を伸ばして姿勢よく
- おしとやかなイメージでかかとを揃える
- ピースサインも胸のあたりで
まとめ
この度は、ご卒業おめでとうございます。 今回は、小学生の女の子が袴を着るときのポイントをご紹介しました。 参考になる情報はあったでしょうか? 袴は卒業式以外では着ることのない、特別な服装です。
まだあどけなさの残る小学生も、袴を着るだけでぐっとお姉さんに見えますよね。
お子さんが立派に卒業式の日を迎えられたのも、お父さんとお母さんのサポートがあってこそ。
小さいころから今までの思い出がフラッシュバックして、当日はウルウルしながら晴れ姿を見つめているお父さん、お母さんがたくさんいるのでしょうね。
娘さんにとってはもちろん、お父さん、お母さんにとっても卒業式は特別な日。
当日娘さんが過ごしやすいように準備を整えて、どうかご家族で素敵な思い出の1枚を残してくださいね。