今年も十五夜がやってきますね。
十五夜の夜、みなさんはお月見をしたり、月を見ながら家族や仲間と語らい合ったり…とそれぞれ十五夜の夜を楽しむことと思います。
中には、十五夜の夜に俳句や和歌を詠む方もいます。
なんとも風情ですね~。
でも、俳句や和歌がわかならい…という方もいるでしょう。
今回は、十五夜に俳句や和歌を詠んで過ごしたいと思っている方や、これから俳句や和歌を始めたいという方に、十五夜の有名な俳句や和歌、意味などを紹介していきたいと思います。
十五夜の俳句で有名な和歌は?常識や教養のために意味を知りたい!
では、始めに十五夜の俳句で有名な和歌を意味を交れて紹介していきたいと思います。
【月ごとにあふ夜なれども世を経つゝ今宵にまさる影なかりけり】
この和歌は、「貫之集」の第四、四七七八月十五夜の本文で、現代語の訳は「毎月十五夜に巡りあうけれども、何年過ごしても今宵八月十五夜に勝る月の姿はないことよ」です。
「月ごとにあふ夜」は、十五夜は陰暦十五日の夜を指していて、毎年十五夜がやってくるという意味が込められています。
他には【天の川 名に流れたる かひありて 今宵の月は ことに澄みけり】
訳は、秋の天の川は特に澄んでいると有名だが、今宵の月もまた格別に澄み渡ってるです。
「十五夜 有名 和歌」で調べてみましたが、十五夜の有名な和歌はあまりネットに載っていませんでした。
十五夜よりも秋の和歌の方が多く載っていた感じがしました。
もっと調べてみたい方は図書館などに行って調べてみた方が良いと思いました。
十五夜の俳句で松尾芭蕉や正岡子規が月を詠んだ有名な和歌は?
次に松尾芭蕉や正岡子規が月を詠んだ有名な和歌を紹介していきたいと思います。
【松尾芭蕉が詠んだ俳句・和歌】
松尾芭蕉は、「おくのほそ道」で有名で、中秋の名月を楽しみながら詠んだ句もたくさん残しています。
松尾芭蕉が43歳のときに、「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」という一句を詠んでいます。
訳は、名月を眺めながら池の周りを歩いているうちに夜が明けてしまったという感じです。
よほど美しい月だったのでしょう。
この句から月に魅せられた感じが伝わってきますね。
他には松尾芭蕉が46歳のときの句で「名月や 北国日和 さだめなき」という有名な句があります。
意味は、「北国に旅に行ったときに名月を迎えたが天候が悪く残念ながら月が見れず、北国の天気はあてにならない」です。
最後に松尾芭蕉が45歳のときに詠んだ句で、「俤や 姥ひとり泣く 月の友」があり、大きな月を眺めていると、自分のように月を見て1人で泣いている姥の姿が思い浮かぶという意味があります。
松尾芭蕉は、月から色々なことを想像し、句にしていたのですね。
感性豊かな方なんだな~と思いました。
【正岡子規が詠んだ俳句・和歌】
正岡子規は明治時代の歌人で、中秋の名月の作品を詠んでいる1人です。
正岡子規の句は「名月の こよひに死ぬる 秋の蚊か」があり、名月の美しさと死んでいく蚊の命の尊さを句に込めていると思われます。
また、「名月や 闇をはひ出る 虫の声」は、月があまりにも大きく明るく、その明るさによって出てきた虫の声がとてもにぎやかだったと感じ、句にしたのでしょう。
松尾芭蕉も正岡子規もどちらも美しい月を見て、句を詠みたくなったのでしょうね。
十五夜の俳句以外で有名な月を詠んだ和歌は?お月見や中秋の名月の歌
では、最後に十五夜の俳句以外で有名な詠んだ和歌を紹介したいと思います。
まず、ロマンチックな月の和歌を紹介します。
「天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」
訳は「雲の波が立つ空の海に、月の舟がきらめく星の林に漕ぎ入って隠れているのが見える」です。
このロマンチックな和歌を詠んだのが、三十六歌仙の柿本人麻呂です。
柿本人麻呂は、万葉集を代表する歌人でクリエイティブな才能があると現在でも人気のある歌人です。
次は在原業平の「月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして」という、悲恋の月の和歌です。
在原業平は恋多き男性としても有名で、「伊勢物語」のモデルとされていることでも知られています。
訳は「月は違う月なのか、春は昔の春ではないのか、私だけが昔のままでそれ以外は全て変わってしまったのだろうか」です。
今回は、私が「すごくいいな~」と思った月の和歌を紹介しました。
もっとたくさんあると思うので、自分の好きな和歌を探してみてもいいかもしれませんね。
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まとめ
今回は、十五夜の俳句で有名な和歌は?常識や教養のために解釈や意味を知りたい!を紹介しました。
十五夜の月を見て、心の内の様々な思いを和歌にして詠むのもとても良いと思います。
昔の歌人の有名な作品は、現代でも歌人たちが見た景色や思っていた感情が、時代を超えて私たちの心に伝わってきますね。
これってとてもすごいことだと思います。
今年の十五夜は、和歌のもつ不思議でロマンチックな世界に浸り、今回紹介した作品を参考に自分で和歌を作ってみましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。